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ミステリの祭典

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花まんま

作家 朱川湊人
出版日2005年04月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 シーマスター
(2012/04/03 20:35登録)
久々にアマゾンの「おすすめ商品」で見つけた未読の作家の作品なので脊髄反射で1クリ。しかし読み終わってみるとなぜコレが自分への「おすすめ」に入っていたのか摩訶不思議。(荻原浩の「千年樹」辺りの絡みかな?)


舞台は昭和四十年代の大阪の下町。全て小学生が主人公のノスタルジックなファンタジー短編集。

・「トカビの夜」・・ちょっと胸が痛み、ちょっとホッとするけど・・・・恵まれない子供達が本当に笑顔でいられることを心から願うばかり。
・「妖精生物」・・う~ん、何というか・・結構深い。
・「摩訶不思議」・・摩訶不思議。
・「花まんま」・・書き方によっては自分の涙腺など容易く破壊してしまう物語になりそうだが、あえてお涙頂戴節メインにしないところにこの作者の芯の太さを見たような気がした。
・「送りん婆」・・これも不思議な話だが結局『人は最後の一分一秒までが、かけがいのない人生なのです。』が作者のメッセージなのだろう。か。
・「凍蝶」・・これも微妙にビミョー、切ないと言えば切ない。

以上六編、文学素養の乏しい自分には全て何とも表現し難い読後感。直木賞受賞作。

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