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ミステリの祭典

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方丈記殺人事件

作家 斎藤栄
出版日1979年08月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 kanamori
(2012/03/28 18:17登録)
”奥の細道”、”徒然草”に続く「古文」殺人事件シリーズの3作目。鴨長明暗殺説や方丈記の暗号など、一応のネタ振りはあるものの、歴史の謎は単なる装飾に過ぎずメインではありません。

大学助教授の失踪事件と、三重塔で死体が発見された女性金融業者の事件という、並行して語られる一見関連のない二つのストーリーが、最後に合流し驚きの真相が立ち現れるという構成で、確かにサプライズ感はあるのですが、地の文に虚偽と言える記述があり、現代の感覚ではアンフェアになってしまうのが惜しいところです。
三重塔の空間密室のトリックは、ドリフの大道具を使ったコント・レベルで笑えます。

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