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ミステリの祭典

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土曜日の殺人者
ハンネ・ヴィルヘルムセン警部シリーズ

作家 アンネ・ホルト
出版日1997年11月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点
(2012/05/26 19:25登録)
北欧の警察小説と言えば、スウェーデンのシューヴァル&ヴァールーは個人的に好みの作家なので、それではノルウェーのこの人はどうなんだろうと気になっていた作家でした。
実際に読んでみると、地味なリアリズムのシューヴァル&ヴァールーに比べるとエンタテインメント性が強く、展開もスピーディーな印象でした。女性捜査官が主役であることもあわせて、むしろコーンウェルと共通するものを感じます。ホルトの主役ハンネ・ウィリヘルムセンは警部補ですが。
かなりご都合主義もあり、重要な目撃者の人物設定とか、クライマックスの登場人物たちの行動とか、まあ後者はエンタテイメントらしいサスペンス盛り上げと言えるでしょう。
最後の法律的決着は、西村京太郎、さらに遡ればクイーンの初期某作品でもっとひねった形で出てきた法律アイディアですが、将来のことを考えると、サンド警視正のように機嫌よくしているわけにもいかないと思えます。

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