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ミステリの祭典

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凍雨

作家 大倉崇裕
出版日2012年03月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点
(2016/11/30 23:50登録)
大倉崇裕の山岳ハードアクション・スリラー。この作者は初めてですが、本サイトでの他作品評を見ても、こういうタイプは他になかったので、驚かされました。とにかくシビアな迫力に徹してくれていて、謎解き的な要素はほとんどありませんし、お笑いなど皆無です。
話自体はいたってシンプルです。福島県北部にあるという設定の嶺雲岳で、主人公の深江が亡き友人の奥さんと娘を助けるために、悪党どもを一人ずつ倒していくというだけ。悪役たちにはそれぞれ個性がありますが、アクションに意外な工夫があるのは、最後の二人との対決部分だけかなあ。深江がやたら強い理由は、途中で悪役の一人によって説明されます。悪役たちの過去を深江との決闘に際してそれぞれの視点から語るのは、かえって緊迫感を削ぐようにも思えましたが。
あと、1ページ目のプロローグ的部分は途中のシーンとうまく繫がらず、ない方がよかったでしょう。

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