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ミステリの祭典

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グレタ・ガルボに似た女

作家 マイ・シューヴァル&トーマス・ロス
出版日1993年11月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 kanamori
(2012/03/29 20:33登録)
マルティン・ベックシリーズが完結し、同時期に共同執筆者だったご主人のペール・ヴァールーが亡くなったこともあり、長らく休筆状態だったマイ・シューヴァルが15年ぶりに出した長編ミステリ。
今回のパートナーはオランダの作家ですが、「女刑事の死」のロス・トーマスだとエドガー賞作家同士の合作か、と早とちりしてました。ロス・トーマスじゃなくトーマス・ロスなのでした(苦笑)。
スウェーデンとオランダ、居住国も言語も異なる作家二人の合作ということで、その執筆方法の煩雑さについて”あとがき”にも触れられていますが(ベックシリーズ同様に章毎に交互に書いていく方式)、やはりその結果、完成度は落ちるといわざるを得ません。中年男たちの追跡調査はそれなりに読みどころがあるのですが、若い男女の逃避行のパートは書き込み不足だと思います。なぜ、そこまで苦心して合作にこだわったのかが分からないですね。

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