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ミステリの祭典

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相棒 警視庁ふたりだけの特命係
テレ朝相棒シリーズ(プレシーズン)

作家 碇卯人
出版日2007年10月
平均点4.00点
書評数1人

No.1 4点
(2012/03/06 13:34登録)
江守森江さんの数多くのレビューの影響を受けて1年ほど前からドラマを多数(放映中のものも、過去のものも)鑑賞するようになり、ついにノベライズ作品に手を出すまでになりました。

本書には2時間もの3編が収録されています。
うち2編はドラマ鑑賞済みとはいえ、伏線の確認などネタを知ったうえでの楽しみ方ができるはずなのに満足のいくものではありませんでした。未鑑賞の1編を含めみな同レベルに感じたので、根本的に何かが足らないのでしょう。軽く流すように読めますが、ただそれだけという感じです。
それに、そもそも複数の殺人が起こる2時間ものを80ページ程度に活字化するには無理があるようです。1作を2時間もかからず読めてしまいますからね。
キャラクタの描き方もよくありません。最初期の作品なので、碇さんもそのあたりをまだ掴めていなかったのでしょうか。
この1冊(3作品)を読むかぎりだと、映像のほうが優れていると感じます。ノベライズ担当の碇卯人さんが手抜きしたような印象です。輿水泰弘氏らドラマ脚本家のシナリオ集を読んだほうがよさそうです。

「コンビ誕生」・・・ドラマでは地味だが意外性があって楽しめた。映像のほうが重みがあり、力作との印象あり。でも小説ではねぇ。。。
「華麗なる殺人鬼」・・・ドラマでは楽しめたが小説ではちときびしい。
「神々の巣窟」・・・社会派なのに、終わり方を含めあっさりしすぎ。

10年ほど前の連続ドラマ化以降、名作が多く登場しますが、小説のほうはどうなのでしょうか。すこし不安ながらも次を楽しみにしましょう。

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