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ミステリの祭典

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ニューオーリンズの葬送
女刑事スキップ・ラングドン

作家 ジュリー・スミス
出版日1993年10月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点
(2017/11/29 23:57登録)
1991年度エドガー賞を受賞した大作です。最初の方の「幕間」の章では、舞台となる都市名の発音についていろいろ書かれていて、そんな「街」を描いた小説としても高く評価されたのかもしれません。
基本的には交通巡査のスキップ・ラングドンが被害者家族の知り合いだったため殺人事件の捜査に抜擢されて活躍する警察小説です。しかしそんな特殊状況のせいもあり、警察組織の中でも孤立したこのヒロインは、むしろハードボイルド系のヴィクやキンジーに近いものを感じさせます。ただスキップの新人らしい戸惑い、感情の起伏が激しくひがみっぽい性格の強調には少々うんざりさせられました。
事件の真相も、ロス・マクに通じるような悲劇なのですが、事件関係者たちの内面をネタバレにならないように制御しながらもじっくり描いた展開になっています。その描き方が本当に効果的だったか、疑問ではありますが。

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