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ミステリの祭典

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新聞社殺人事件

作家 アンドリュウ・ガーヴ
出版日1959年01月
平均点5.00点
書評数2人

No.2 5点 クリスティ再読
(2024/11/04 22:57登録)
ガーヴって「モスコー殺人事件」でも描かれたように、なかなか成功したジャーナリストだったようだ。さらに新聞記者主人公っていくつかあるしね。なら新聞社を舞台にしたミステリだって書きたいじゃないの。ガーヴ名義3作目が本作。

けどちょっと変わったミステリ。新聞社の閉じた人間関係の中で青酸カリを使った毒殺事件が連続する話。でもね、最初の殺人からもう犯人視点での描写もあって、読者には犯人は明白。それでも全体的なスタイルはパズラー風というか、普通にミステリ。けどけど犯人の心理主体ではないから犯罪心理小説でもないし、捜査側との攻防に主体を置いた倒叙でもない。こんなバランスのミステリを読んだことはないけど、それはどっちも中途半端で効果的じゃないからかな。

精神のバランスがおかしくなっている犯人像はリアルだが、こんだけオカしきゃ周囲が気づきそうな気もする。あと新聞社の内部事情の描写は当たり前だけどリアル。だから逆にちょっとしたメロドラマが二つもあっても、どっちもお約束っぽく今一つ。

設計を間違えたミステリ、という印象。ガーヴにしては読みどころがないようにも感じる。それでもリーダビリティがいいのがガーヴ(苦笑)

No.1 5点 こう
(2012/02/12 02:04登録)
 新聞社内で起こる連続殺人を扱った作品ですが犯人は初めから明らかでその狂人ぶりを味わうストーリーとなっています。
 殺人事件そのものは杜撰ですが作者が新聞記者出身だけあって殺人事件以外のサイドストーリーにはそれなりの説得力を感じました。
 他作品と違って視点となる主人公が不在であり巻き込まれサスペンスが特徴のガーヴ作品としては異色作に入ると思います。

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