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ミステリの祭典

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タイムスリップ忠臣蔵
タイムスリップシリーズ

作家 鯨統一郎
出版日2009年11月
平均点3.00点
書評数1人

No.1 3点
(2012/02/06 11:39登録)
(馬鹿馬鹿しすぎて、ネタバレというほどのことではないですが、いちおう以下はネタバレです)

時は22世紀。イヌが人を支配する時代になっていた。それを是正するために、麓うらら達はタイムプレーンで元禄時代へタイムスリップする。生類憐みの令が400年続いたことがイヌ社会を作った一因であり、それを廃止させるのがタイムスリップの目的。具体的には、大石内蔵助ら赤穂浪士に吉良を討たせるようにすればその目的が叶う。

赤穂浪士に討ち入りを果たさせ、吉良が死んで、それによって生類憐みの令が廃止となれば、その後、現代の人、イヌの正しい序列の世の中になる、というだけの話であるらしいことが、30ページほど読んだあたりで予想できた。裏表紙の解説を見ると、同じような説明があったので、もしかして、解説からは想像できないようなとんでもないラストが待ち受けているのでは、とわずかな期待を抱いたのだが、やはり予想どおりの結末だった。

忠臣蔵のエピソードも上っ面だけ。人物の面白みもなし。ヒト対イヌの闘いもあっけなし。アイデアだけの作品だった。
よって評点は1,2点でもいいのだが、馬鹿馬鹿しくも暫しの間、意外なほど読書に没頭することができたので、この点数。

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