フランケンシュタイン 対決 フランケンシュタインシリーズ |
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作家 | ディーン・クーンツ |
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出版日 | 2011年09月 |
平均点 | 5.00点 |
書評数 | 1人 |
No.1 | 5点 | Tetchy | |
(2011/10/13 21:59登録) これまで3巻に亘って引っ張ってきた割にはヴィクターとの対決は非常に呆気なく、その死に様も200年以上も生き、人類の歴史の影に暗躍し、そして実業家ヴィクター・ヘリオスとして名を馳せていた宿敵の末路にしては実に情けないものとなった。 巻を重ねるごとに量子理論を理解し、どんな空間でもあっという間に瞬間移動でき、人間離れした怪力を誇るデュカリオンという善玉自体がどんどん完全無欠の存在となるにつれ、敵役で強大な資金と新人種という軍勢と頭脳を誇っていたヴィクターが反比例して弱小化していったのだから、最後の対決となった本書においてはほとんど相手にならなかったといっていいだろう。さらに当初は主人公だと思われたカースン・オコナーとマイクル・マディスンの警察コンビもデュカリオンの個性の前にどんどん色褪せてしまい、活躍の場をほとんど奪われてしまう。 このたくさん紡がれたエピソードの山を上手く処理できずに力技で強引に大きく広げた風呂敷を畳んでしまうのが最近のクーンツ作品の欠点だ。 結局はレプリカントや新人種といったフリークたちをたくさん出したかったのだろう。そう、このシリーズはクーンツのクーンツによるフリークショーなんだな。 |