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ミステリの祭典

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時の渚

作家 笹本稜平
出版日2001年05月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 シーマスター
(2011/09/13 20:36登録)
元刑事の私立探偵が主人公のヒューマンサスペンスミステリー。(もう少し気の利いた形容があるとは思うがボキャ貧なもので御勘弁)


「死期が迫った裕福な元極道の老人に依頼された、35年前に赤の他人に委ねた息子探し」

「3年前、刑事だった主人公の妻子を轢き殺した疑惑を有する実業家の新たな疑惑の追求」
が並行して進む。

両者に繋がりがあることを予想できない読者は皆無だろうが、物語の三次元的な構図はよく練られていて作者も書き上げた時にはさぞかし満足感に浸ったことだろう。

しかし読む側としては、これほど偶然、強引、御都合に引っ張られる展開にはさすがに少なからず喉が渇くよねー
特に意外性のための、とりかへばや物語の連発はあまりにも安易ではないだろうか。

とか言いながら目頭が熱くなるシーンがあったことも亦偽らざる所なりや。


サントリーミステリー大賞とやらの受賞作だが、確かにウイスキーのつまみにいいかも。
いや、グラスに合わせて継ぎ足し継ぎ足し出てくる登場人物達がこんがらがっちゃうかもね。

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