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ミステリの祭典

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帰ってきたミス・メルヴィル
ミス・メルヴィル

作家 イーヴリン・E・スミス
出版日1989年08月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点
(2019/10/05 08:41登録)
ミス・メルヴィルは殺し屋だというので、ハードなものではないにしても犯罪小説系スリラーかと思っていたのですが、この第2作は謎解き系のミステリになっていました。
ミス・メルヴィルはオールド・ミスと表現されていますが、ミス・マープルみたいな高齢者ではなく、中年女性といったところ。お嬢様育ちの彼女の上品でおっとりした感じは、作品世界そのものにもなっています。本作では、画家として人気が出てきたため、殺し屋はとりあえず廃業した彼女が、美術界の事件に素人探偵として活躍します。画廊で死んだ芸術家(立体美術の作者)は実は殺されたのではないかという疑いから始まり、さらに画廊の経営者が殺され、また評判の画家の正体に関する疑問など、謎の要素は豊富です。
ただ、事件の真相説明はもっぱら犯人により語られるようになっているところが、本格派と言うにはどうかなとも思えますが。

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