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ミステリの祭典

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図書館長の休暇
図書館館長ジョーダン・ポティート

作家 ジェフ・アボット
出版日1999年12月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 nukkam
(2016/06/14 12:21登録)
(ネタバレなしです) 1996年発表のジョーダン・ポティートシリーズ第4作でシリーズ最終作です。もともと人間ドラマ要素が強いシリーズですが本書も大変濃厚な家族ドラマとなっています。家族ドラマといっても暖かい雰囲気などほとんど無く、皮肉とあてこすり、そして対立のオンパレードです。明快で歯切れのいい文章だけど書かれているのはどろどろした世界というミスマッチが印象的です。犯人当てミステリーでもありますが、これだけ家族ドラマのウェイトが高いとミステリーらしくないようにさえ感じます。苦味を含むエンディングも好き嫌いが分かれそうです。それにしても会ったことのない親族との顔合わせ、「来るな」という脅迫状、そして主人公に向けられる冷たい視線という序盤の展開ってなんだか横溝正史の「八つ墓村」(1949年)みたいですね(笑)。

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