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ミステリの祭典

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ディミティおばさまと古代遺跡の謎
優しい幽霊

作家 ナンシー・アサートン
出版日2009年11月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点
(2019/07/12 22:45登録)
ディミティおばさまはミス・マープルの幽霊版みたいなものかしらと思って読んでみたのです。もちろんクリスティーみたいな大胆な欺しのテクニックは全然期待していませんでしたが。
ところがディミティおばさまは少なくとも本作については、全く探偵役ではないのです。双子が生まれて、育児にてんてこ舞いのロリの優しい相談相手ではああるのですが。おばさまは目に見える幽霊らしい幽霊ではなく、青い日記帳に文字を現すという方法で生きている人間とコンタクトするという設定は、楽しいとも言えますし、なんとなく物足らない気もします。
起こる事件は、村の牧師館からの古い図録盗難。あと、ロリが盗難事件について調査していると、宇宙人を見たという目撃者も出てきますが、これはどうでもよろしい。それより遺跡発掘にまつわる村のトラブルが最後にはすべて円満に解決するほのぼのした雰囲気を楽しめれば、それでいいのでしょう。

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