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ミステリの祭典

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ティモシー・トラントの殺人捜査
Q・パトリック名義/トラント警部補

作家 パトリック・クェンティン
出版日不明
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 kanamori
(2011/08/28 15:37登録)
ニューヨーク警察殺人課のトラント警部補を探偵役に据えたパズラー短編集。'50年代にEQMMに断続的に掲載されたものを「翻訳道楽」の宮澤氏が編集したものです。

「わが子は殺人者」や「女郎ぐも」などの巻き込まれ型サスペンスでは脇役だった、トラント警部の若かりしころの事件が10編収録されていて、いかにもF・ダネイ好みの非常にオーソドックスな犯人当て連作ミステリでした。殺人動機の隠蔽テクニックが光る「氷の女」など、ていねいな伏線と気付きの面白さで好印象を受けました。
ただ、枚数の関係で物語にふくらみがないので、推理クイズ並みの味気なさがあるのが残念です。

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