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ミステリの祭典

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失踪トロピカル

作家 七尾与史
出版日2011年02月
平均点3.00点
書評数1人

No.1 3点 E-BANKER
(2011/08/27 19:48登録)
「このミステリーがすごい大賞」の隠し玉作品として出版された前作、「死亡フラグが立ちました」に続く長編第2作目。
前作とはうって変わって、サスペンス作品。
~迷子の親探しに行ったまま、奈美が戻ってこない、誘拐か? 旅行先で国分は青ざめた。空港や観光街で撮ったビデオに映る、奈美に視線を這わす男。予感は確信に変わる。国分は奈美の兄マモル、私立探偵の蓮見と手分けして捜し始めた。事件の糸口をつかんだ蓮見は2人に連絡をとろうとするが・・・。蓮見の行方、マモルの決意、国分に迫る影、奈美の生死は? 息つく間もないシーンの連続!~

「読むんじゃなかった・・・」というのが正直な感想。
まさか、こんなストーリーとは・・・
前作が、東川篤哉を彷彿させるようなギャグミステリーだったし、今回も前作と同じようなふざけた(?)表紙だったから、同じようなテイストかと思ってました。
これが大違い。
巻末の作者あとがきを読むと、もともとはこんなサスペンス風味の作品を多く書いていたとのこと・・・そうだったのか。
行方不明になった女性を捜すため、本作の舞台であるタイ・バンコクの街をさまよい歩く3人が、闇の組織に関わったため、恐ろしいショーに遭遇する・・・という
ストーリーですが、このショーがむご過ぎる。何しろ、生きながらにして人間が解体されるショーですから・・・
ただ、息つく間もないという展開の割には、今ひとつ緊張感が伝わってこないというか、盛り上げ方が拙いし、平板な印象が拭えない。
ラストも救いのないまま、中途半端に切れてます。
というわけで、お勧めできない作品という評価ですね。
(中盤、グロいシーンが続くので、そういうのが苦手な方は読まない方が賢明でしょう。)

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