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ミステリの祭典

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ガラスのターゲット
被砥功児シリーズ

作家 安萬純一
出版日2011年07月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 メルカトル
(2022/09/09 23:00登録)
“行方不明探偵”が三つの事件の真相に鋭く迫る。三月のある日、世田谷のレストランで爆破事件が起きた。被砥功児が代表を務める榎木探偵事務所に出入りする二十歳の大学生・殿井泰史は、自分と同い年の若者が大勢犠牲となったこの事件に興味を持ち、外国に行ったきりの被砥功児を尻目に、独自に推理を巡らせる。さらに八王子と町田で立て続けに、二十歳の男女が集団で死亡する事件が発生。事務所には世田谷と八王子の事件の犯人を名乗る人物からの挑戦状が届くが…。二十歳の若者たちを巡る三つの事件の関連性と、犯人の目的は果たして?手に汗握る展開と、驚愕のラスト刮目せよ。
『BOOK』データベースより。

前作(鮎川哲也賞受賞作『ボディ・メッセージ』)がなかなか良かった、と云うかトリックが好みのど真ん中だったのでこちらはどんな物かとAmazonで古書を購入しました。どうでも良いですが、これが煙草臭くてページを捲る度に鼻に付くのに閉口しました。状態は「非常に良い」だったのに、臭いだけはそこに含まれないのに不条理さを感じました・・・。

さて、本作大量爆殺事件と二つの集団自殺事件の繋がりとは?というのがメインテーマで、ある意味フーダニットです。とは言え、そんなんで犯人が判るかあ、というのが本音。判る人には判るのでしょうけれど、兎に角煙草の臭いにやられて集中出来なかったのは単なる言い訳ですか?
それにしてもこの人は相変わらず文章が上手くないですね。三つの事件に一人ずつ担当刑事が配されている訳ですが、せめてこの人達の人物造形くらいは確りと作り上げて貰いたかったところです。それどころか、探偵の被砥(ピート)すらイマイチ影が薄いのはいけませんね。動機は何とも・・・。

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