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ミステリの祭典

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蒼ざめた馬の殺人
警視庁捜査一課事件簿

作家 阿井渉介
出版日1994年09月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点
(2011/06/19 12:41登録)
この作者は初めて読んだのですが、他の方の書評を見ると、不可能興味に徹しているところは列車シリーズから変わっていないようですね。
しかし解決にはいろいろと不満があります。最初の事件では、衣服に傷をつけないように刃物を刺すところを具体的に考えてみると非常に無理がありますし、なぜ普通に衣服の上から刺してはいけなかったのかという理由も超自然現象に見せかけるということ以外には見当たりません。雨を降らせるのはタイミングの予測がほとんど不可能に思えますし、魂の火は飛んで行った時点でタネがバレてしまわなかったのが不思議なくらいです。さらに最後の殺人方法は、本サイトで私が評を書いた1960年台某国内作品と同じ。
とまあ、トリックに関しては欠陥だらけとも言える本作ですが、選挙戦と超自然現象という異質なものの組み合わせはそれなりにおもしろく読ませてくれましたので、一応この点数。

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