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ミステリの祭典

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千年樹

作家 荻原浩
出版日2007年03月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 シーマスター
(2011/05/21 22:46登録)
作者の2番目の短編集。 1本の巨樹にまつわる連作短編集。

8つの作品からなり、各作品とも過去(平安時代?~第2次大戦中)と現代(昭和40年代?~平成)のストーリーが交互に語られるカップリング形式で、巨大なクスの樹が両者を結ぶ時空の交点になっている。

この樹は時に人間たちを暖かく見まもり、時にその愚行をシニカルに眺め、時に冷酷な結末を嘲笑する。


自分は学生時代から「歴史」は苦手で、歴史っぽい読み物といえば手塚治虫の『火の鳥』ぐらいしか読んだことがないが、本書を読んで歴史小説の面白さが少し解かったような気がした。(おこがましながら)

ただ折角、幅広く様々な時代を往来する作品集なのだから、最後にはもう少し壮大さを感じさせる作りにして欲しかった。

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