home

ミステリの祭典

login
三題噺 示現流幽霊
神田紅梅亭寄席物帳シリーズ

作家 愛川晶
出版日2011年04月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 kanamori
(2011/05/28 16:43登録)
落語ミステリ、神田紅梅亭寄席物帳シリーズの4作目。

「多賀谷」「三題噺 示現流幽霊」とつづく二話は、ともに落語ネタとシンクロする現実の事件を、機転を利かせて福の助が高座で謎解くというシリーズ定番のプロットで、相変わらず安定した内容でした。
連作ミステリらしい仕掛けが炸裂する「鍋屋敷の怪」が異色作ながら出色の出来だと思う。吹雪のクローズド・サークル風の発端から、終盤の構図の逆転はなかなか圧巻で、落語ネタで見立てた”犯人”の動機に関する伏線も鮮やか。

1レコード表示中です 書評