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ミステリの祭典

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パーフェクト・アリバイ

作家 A・A・ミルン
出版日2007年11月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点
(2017/09/25 22:45登録)
A・A・ミルンが1929年に発表した戯曲の表題作に、短編小説2編を加えた形になっています。
巻末解説によると、最初ロンドンで “The Fourth Wall” のタイトルで上演されたのが、ニューヨークでの上演時に “The Perfect Alibi” に改題されたのだとか。「第4の壁」って、3幕同じ室内セットで通すこの劇の観客席側の壁のことでしょうか、それにしても、タイトルの意味はよくわかりません。アリバイの方は、演劇ですから凝ったことをするはずもなく、とても完全とは言えません。しかしちょっとした工夫によって、自然なものになっています。なお本作は倒叙ものですが、殺人の起こる前段階に犯人の意外性があります。最初のうちわずらわしい感じも多少ありますが、プーさんの作者らしい楽しい作品に仕上がっています。
叙述トリックを仕込んだ『十一時の殺人』、皮肉な結末のごく短い倒叙『ほぼ完璧』もなかなかの出来栄えでした。

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