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ミステリの祭典

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ロマンス作家「殺人」事件
図書館司書ジャクリーン・カービー

作家 エリザベス・ピーターズ
出版日2005年06月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点
(2020/10/23 23:46登録)
エリザベス・ピーターズは、日本ではほとんどこのジャクリーン・カービー・シリーズ3冊のみが知られているようですが、本作を読んでみると、この作者本来の代表的シリーズである歴史ミステリが邦訳されたのは第1作のみで、敬遠されてしまっているのもわからないではない気がしました。巻末解説に「ユーモア本格ミステリー」と分類されていますが、コージー系のほのぼのではなく現代的なかなり辛辣なユーモアで、このスタイルによる時代物ってどんな感じになるんだろうと不安を感じてしまいます。まあ、シリーズごとにがらりと雰囲気を変えているのかもしれませんが。先ほど現代的と書きましたが、翻訳文は当時の流行語をかなり取り入れたもので、かえって古びてしまっているようなところもあります。
謎解き的には殺人方法と動機のアイディアは小粒ですし、解明には専門的知識が必要ですが、これくらいでいいと思いました。

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