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ミステリの祭典

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踊り子探偵
ウールリッチ傑作短編集2

作家 コーネル・ウールリッチ
出版日2002年11月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 kanamori
(2011/07/06 18:03登録)
白亜書房版ウールリッチ=アイリッシュ短編傑作集の2巻目。1937年から39年に発表された7編+初期普通小説1編を収録。

なかでは、中編並みの「妻がいなくなるとき」が巻き込まれ型サスペンスの完成形といえる内容で読み応えのある佳作だと思う。
ただ、もともと都会の中の弱者を探偵役にしたサスペンスを得意とする作者とはいえ、「目覚める前に死なば」「踊り子探偵」「黒い旋律」と同じようなプロットの作品を並べたのはどうか。しかも犯人像も共通するので続けて読むとちょっと飽きる。
さらに、「晩餐後の物語」をはじめ創元推理文庫版と4編もダブっているのはいただけない。
ウールリッチは230作もの短編を書いているが、各出版社とも同様の決まった作品を収録するのは、未訳短編や雑誌掲載のままの作品の出来がよろしくないということだろうか。

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