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ミステリの祭典

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マクシム少佐の指揮
マクシム少佐

作家 ギャビン・ライアル
出版日1983年09月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点
(2019/07/25 23:17登録)
ライアルが1980年台になって始めたマクシム少佐シリーズの第2作です。
マクシム少佐がSAS(空軍特殊部隊)時代の部下から、困った事件の処理について依頼を受ける前、第1章で正体不明の女性ピアノ教師のことがちょっと描かれます。で、この人の持つ秘密が最終的には本作の謎の中心部分にあることになります。
まあその秘密は意外ではあるのですが、不満もあります。特にマクシム少佐が依頼の件を上司に報告した後開かれる会議は、出席者が多くて誰が誰やらわからなくなります。その会議もそうですが、最初のうちテンポが遅く、読みにくさを感じました。
冷戦時代、東西ドイツを話の中心にしたスパイ小説と言えば、ル・カレ等シリアスなものは大好きですし、逆に荒唐無稽なものも楽しめます。しかし本作は最後には派手なアクションを見せてくれるものの、全体的なバランスは今一つといった感じでした。

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