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ミステリの祭典

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東京物語

作家 奥田英朗
出版日2001年10月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 シーマスター
(2011/03/28 22:00登録)
明らかに作者自身が主人公のモデルになっている自伝的連作短編集。

時は1978~89年。バブル経済の麓から絶頂へ登り詰めていくディケイドと言っていいだろうか。
この期間に当たる、主人公の上京から三十路目前までの「青春時代」の中の「ある一日」の物語が6編、その時々の時事ニュース、社会背景を彩りに添えた作品群になっている。

大体年代どおりに並んでいるが、本来なら3番目になる話をトップに置いたのは作者なりの自分自身へのこだわりによるものなのだろう。

何にせよ奥田英朗という人がかなりよく分かってくる一冊。
ドキドキハラハラとは無縁だが、読みやすさにおいても奥田作品の名に恥じない一冊。

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