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ミステリの祭典

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ハロウィーンに完璧なカボチャ
主婦探偵ルーシー・ストーン

作家 レスリー・メイヤー
出版日2008年09月
平均点5.00点
書評数2人

No.2 4点 nukkam
(2015/08/14 09:16登録)
(ネタバレなしです) 1996年発表のルーシー・ストーンシリーズ第3作です。miniさんの講評に私も賛成で、ジル・チャーチルのジェーン・ジェフリイシリーズは回を重ねるにしたがって主婦業の描写が減っていきますが、本書は生まれたばかりの赤ん坊から11歳の息子まで抱えているだけあってルーシーのお母さん奮闘記がたっぷりと楽しめます。謎解きはあまり出来映えが良くなく、ルーシーの推理は犯人の仮説を設けるのはいいのですがそれほど裏づけを取るわけでもなく、それでいてあの人が怪しいと周囲にもらしているのですから見方によっては単なる噂好きです(笑)。当然解決も棚ぼた式、謎解き伏線も動機がらみのものばかりで機会や犯行手段を証明するものは皆無に近かったです。

No.1 6点 mini
(2011/10/31 09:58登録)
* 季節だからね(^_^;) *

ドメスティック系コージー派
ドメスティック系と言えば真っ先に名前が挙がるのはもちろんジル・チャーチルの主婦探偵ジェーンシリーズ
レスリー・メイヤーの主婦探偵ルーシーシリーズはその路線を意図したものかもしれないが、私はメイヤーの方が好感が持てるなぁ
ジル・チャーチルのは日常生活を舞台にしているようでありながら、何となく登場人物たちが浮ついた調子で、ドメス系と言いながら案外と生活感に乏しいんだよな
その点メイヤーの方が地に足が着いた感じが有って生活感にリアリティが感じられる
日本同様に四季が割とはっきりしている東海岸メーン州が舞台だけに季節感の演出が毎回有るのも良い、このシリーズ第3作でもハロウィーンという季節的背景が付け焼刃じゃないもんな
それと決して上辺だけでない社会派的な要素もあって単なるドタバタ調コージーとは一味違う、それでいてダイアン・デヴィッドソンみたいに雰囲気が暗くも無いし
ジル・チャーチルに比べて謎解き要素が弱いのが弱点だが、謎解き度ばかり求めるのでなければ、コージー派入門にはお薦めしたい作家である

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