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ミステリの祭典

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殺しの四人
仕掛人・藤枝梅安

作家 池波正太郎
出版日1973年03月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点
(2011/01/28 14:53登録)
テレビドラマ必殺仕掛人の原作である藤枝梅安シリーズの第一弾。
「おんなごろし」「殺しの四人」「秋風二人旅」「後は知らない」「梅安晦日蕎麦」の5短篇が収録されている。
短篇ごとにオチらしきものはあるが、サプライズというほどではない。読切短篇であるものの全作話がつながっていて連作短篇スタイルとなっているが、最終話で全体の謎の解決というようなラストではない。殺しの手段は、だいたいテレビどおりなのだが、テレビほどの様式美は感じられなかった。
ミステリーというよりは、どちらかといえば主人公・藤枝梅安と相棒の彦次郎のキャラクタ小説といったほうが妥当。シリーズ第一弾ということもあって、事件そのものよりも、梅安たちの日常の食事などの場面や会話を楽しむことに重点が置かれているような気がする。ミステリーを期待すると全く物足りない。
原作では梅安は堂々とした体躯の持ち主で、ふだんは医者然とした行動をとっているので、テレビ版よりも、表と裏のギャップをより大きく感じられる。

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