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ミステリの祭典

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違法弁護

作家 中嶋博行
出版日1995年11月
平均点6.00点
書評数2人

No.2 6点 Q-1
(2012/07/26 22:30登録)
漢字が多いせいか序盤は文章が堅い感じがして読み辛かったですが、
二章以降はスピーディーな展開でサクサク読めました。
現代は既に新司法試験が始まっていますが、
以前にこういった場所の奪い合いがあったのだと思うと
現在食えない弁護士が溢れているのも納得です。

No.1 6点 E-BANKER
(2011/01/28 21:29登録)
現役弁護士でもある作者の第2長編。
乱歩賞受賞作「検察捜査」に続いて、またも法曹界の内幕に鋭く切れ込んでいくという内容です。
~横浜本牧ふ頭の倉庫外で警官が射殺された。女性初の経営弁護士(パートナー)を目指し、ロー・ファームに勤務する弁護士・水島は、貿易会社の法的危機管理を担当するうち、巨大な陰謀に気付く。「依頼人」は古ぼけた倉庫に何を保管していたのか?~

前作は「検察官」にスポットライトを当てていましたが、今回は「弁護士」が主役。ここに刑事警察や公安警察を絡ませながら、お互いのプライドやエゴやその他諸々を戦わせるといった内容・・・
一応、連続殺人事件の謎解きがメインとはなりますが、裏に経済犯罪が絡んでいるので、倒産法制や債権法関連の用語がたびたび登場し、この辺に予備知識のない読者は少々分かりにくいかもしれません。
ただ、プロットの中心は勧善懲悪(!)
最後には悪い奴らが一網打尽にされるというごく単純なオチに収斂されるので、その辺りがスッキリすると言えばスッキリしますし、物足りないと言えば物足りないといった読後感なんですよねぇ・・・
まぁ、トータルでは「可もなく不可もなく」というところでしょうか。
(なんかモヤモヤした書評になってしまいましたが、決して駄作ではありません。)

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