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ミステリの祭典

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音もなく少女は

作家 ボストン・テラン
出版日2010年08月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 kanamori
(2011/01/06 18:16登録)
聾唖に生まれた娘イヴ、ろくでなしの夫に耐えるその母親、ナチス・ドイツからの移民で女店主のフラン、この3人の女性を中心に、援け合い慰め合いながら40年に及ぶ女たちの非情な運命との闘いを綴った物語。
これはミステリか?と問われれば、答えに窮しますが、短く区切られた120以上の章立てのひとつひとつのシーンが、後に写真家になるイヴの手による写真のように思えてくるその筆力に圧倒されます。とくに、ラストの”創造者””保護者””破壊者”の聖三位一体像に見立てた表現が感動的。

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