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ミステリの祭典

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白虹

作家 大倉崇裕
出版日2010年12月
平均点4.00点
書評数1人

No.1 4点
(2021/12/05 17:26登録)
主人公五木の罪悪感とか警察組織の硬直性とか、誇張されすぎてはいるものの、山岳ミステリとしての雰囲気や、殺人事件に至る流れなど、大げさだからこその迫力も感じられ、登場人物たちも魅力的でなかなかおもしろいと思っていたのです。
ところが、帯に書かれている「驚愕の真相」に至り、なんだこれということになってしまいました。意外性と言ってもあまりに唐突で、五木が命を狙われるところなど論理的にも無理が出て来てしまっているのです。もっとストレートなアクションを中心にした方がよかったかもしれません。細かい点ですが、「故人」(第10章末)は漢字を読めば意味は明らかですが、聞いただけではわかりません。
なお、タイトル(「はっこう」)については、「日暈とも言う。太陽や月の周りに、巨大な光の輪が見える」現象で、「凶事の兆しとも言われている」と説明されていて、五木の閃きのことを指しています。

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