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ミステリの祭典

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裏切りの明日

作家 結城昌治
出版日1975年02月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 kanamori
(2010/12/27 18:00登録)
”悪徳警官もの”と明示すること自体がネタバレになるもう一つの作品と違って、本書の主人公・沢井は最初から悪徳警官として登場します。そのため、ミステリとしての意外性はあまりないですが、それを犠牲にしてでも、作者はこのテーマをさらに深く掘り下げたかったのかもしれません。
経済犯罪小説とも読める部分は、さすがに時代性ゆえの古臭さを感じるものの、このような人物を主人公とした小説は当時珍しかったでしょうから、国産ノワールものの先駆的作品といえるでしょう。

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