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ミステリの祭典

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島田荘司読本
島田荘司

作家 事典・ガイド
出版日1997年06月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 Tetchy
(2010/11/13 23:42登録)
島田の2000年までの全作品の解説と島田を取巻く周囲の作家(とはいっても井上夢人と歌野晶午しかいないが)の島田荘司の印象、それと書き下ろしの創作・エッセイで纏められたムックみたいなもの。
島田全作品解題・解説はこういった本ならば定番なのだが、読者の知らない島田の素顔、横顔をもっと色んな作家に語って欲しかった。
また本書に書き下ろされた創作やエッセイはやはり島田の日本人論が展開され、最近これらを読まされてきた自分にとってはちょっと食傷気味だった。
しかし、この本が出た頃というのは充電期間というか迷走期間というか、島田本来の本格推理作家というスタンスが世に知らしめされなかった時期であるから忸怩たる思いがしたものだ。ここ数年の新作発表ラッシュを考えるとまさに本書は作者としての1つの区切りであり、新生・島田荘司誕生の序曲であった、そう読み取れるのである。

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