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ミステリの祭典

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裏切り

作家 ブライアン・フリーマントル
出版日1991年07月
平均点3.00点
書評数1人

No.1 3点 Tetchy
(2010/10/31 16:15登録)
最愛の人が政情不安定な異国の危険地帯で拉致されたら貴方はどうしますか?
本書の主人公ジャネット・ストーンはCIAや関連組織に連絡を取ってもなしのつぶてだったため、マスコミと政治家を味方につけ、世論を巻き起こし、さらに若き女性のみでありながら単身、現地へ乗り込むことを選択する。

しかし何かにつけ女性蔑視だと決め付け、それに対し激しく嫌悪し、激怒するジャネットはなかなか読者の共感を覚えるキャラクターではなく、境遇は解るものの、物分りの悪い上昇志向の自意識過剰のヒステリックな女性としか見えず、応援しようと思えないのが本書の欠点だろう。

また後味も悪く、どうしてこんな作品を書くのだろう?英国人はこういう苦いジョークが好きなのだろうか。不思議でならない。

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