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ミステリの祭典

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ミステリ読書案内
ニッポン篇

作家 事典・ガイド
出版日1996年09月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点
(2010/10/27 11:33登録)
1996年発行。当時のミステリ作家、総勢44名が取り上げられている。
対象作家はベテランの泡坂、志水から当時の若手の麻耶までと年齢層はそれほど広くないが、ジャンルは本格派、ハードボイルド、その他種々雑多のジャンルにわたり幅広く網羅してある。
島田荘司、東野、宮部、連城、折原、吉村、綾辻、有栖川、法月、我孫子、京極、逢坂、高村、北方、船戸、大沢、藤田宜永、小池真理子、小野不由美、恩田などが作家ごとに紹介されている。その他、浅田次郎、花村、鈴木光司など、このサイトではあまり書評のない作家たちも入っている。
対する評論家陣は、池上冬樹、縄田一男、井家上隆幸、西上心太、日下三蔵、新保博久・・・と、こちらも10名以上の顔ぶれ。
評者が多く、辛口批評がないことから、評者ごとに個別に思い入れのある作家のみを評しているとも想像できる。だから、すべてを鵜呑みにはできないが、当時としては若手、中堅の作家を知る手軽なガイドブックであったにちがいない。いま読めば、第一線で活躍中の作家たちばかりだから初心者向きとして利用できる。知らない情報も多くあり、また作品よりも作家中心に紹介、評論してくれているのが好かった。

興味深いのは、連城は恋愛物に移行したが、評者によれば恋愛物もミステリとして楽しめるということ。吉村達也は、多作なのに文章がいいらしい。創作に時間をかけないのは、マニアだけではなくみんなに読んでもらいたいからだとか(これは本人の弁らしい)。 etc

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