home

ミステリの祭典

login
推理日記Ⅱ
佐野洋/旧題『新推理日記』

作家 評論・エッセイ
出版日1980年09月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点 Tetchy
(2010/10/08 22:51登録)
初めて『推理日記』シリーズに接したⅤの時よりも、読み手としての佐野洋に少々辟易したような感が残った。
それは都築との名探偵論争に顕著なように、あくまで自論を正当化させるためにありとあらゆる知識を総動員して論破しようとする点が今回特にくどく感じたからだ。時には偏屈爺の説教のようになり、食傷気味であった。
しかし、「同一トリックの再使用について」の見解は白眉である。平成の世に到来した新本格ムーヴメントを考えれば途轍もない先見の明である。
これだから『推理日記』は止められない。

1レコード表示中です 書評