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ミステリの祭典

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今夜も木枯し
深志荘シリーズ

作家 風間一輝
出版日1997年01月
平均点4.00点
書評数1人

No.1 4点
(2010/09/24 10:30登録)
この種の国内版現代冒険小説はどうも性に合わないようだ。主人公の仙波が不法就労のタイ人ホステスを警察やヤクザから守るために逃走する、ただそれだけのストーリー。主人公は甲子園をめざしたが暴力事件で出場を断念した元高校球児。女房にも逃げられ、世の中の底辺をさまよっているような男で、仕事は百科事典の行商をやっている。そんな変わった男を主人公に据えて受けを狙ってはいるが、筋が馬鹿げていて話の中に入り込めなかった(いつもの悪い癖が出て、自分流の現実感を感じられなかっただけなのか?)。でも、ユーモアのセンスはあるし、テンポがよく痛快でもあるので(それなりに楽しんだのかも?)、かるい気持ちで読めばもっと楽しめたのかもしれない。

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