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ミステリの祭典

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殺しの儀式
キャロル・ジョーダン&トニー・ヒル

作家 ヴァル・マクダーミド
出版日1997年04月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点
(2015/09/01 21:36登録)
1995年のゴールド・ダガーを受賞した作品で、キャロル・ジョーダン警部補とプロファイラーのトニー・ヒルが活躍するシリーズ第1作です。警察側と犯人側から交互に描いていくサイコ・サスペンスで、『羊たちの沈黙』(原作1988、映画1991)が何回か引き合いに出されています。舞台となるブラッドフィールドが架空の都市であることは、冒頭の謝辞の中でも述べられていますが、街のイメージはなかなか鮮やかに描かれています。
初期にはフェミニズム的な傾向が強かった作家だそうですが、本作には、そんな感じはありませんでした。むしろ新聞記者のペニー・バージスなど冷ややかな扱いで、事件がクライマックスに突入している最中に独りよがりになっている短いシーンを挿入したりしています。もう一人不愉快な登場人物として描かれているトム・クロス警視の扱いは、尻切れトンボになってしまったのが不満でした。

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