home

ミステリの祭典

login
汚れなき女
女性公訴官ヘレン・ウェスト

作家 フランセス・ファイフィールド
出版日1998年08月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点
(2020/08/27 23:25登録)
公訴官弁護士ヘレン・ウェスト・シリーズの第5作。 原題は "A Clear Conscience" 、最後のページに「心にやましさがない者」という言葉が出てきます。邦題もそれっぽいイメージの言葉に、シリーズ邦題のみ共通の「女」をつけたのでしょうが、内容にはそぐわないように思います。
この作家は実際に読んでみると感心させられるのですが、他の作品も読んでみたいという気にはなかなかなれません。不快感を伴う重さ、暗さ(ユーモアもないわけではないのですが)がその原因なのかなとは思うのですが、要するに好みの問題でしょう。
前作『逃げられない女』でもそうでしたが、家庭内暴力という、人に不快感を与えやすいテーマを扱った今回も、ヘレンは探偵役ではありません。まあ最後の最後に殺人事件の真相に気づくことにはなるのですが、それは捜査や推理によるものではありません。それに読者にはその直前、犯人の視点から真相を明かしています。また終わり方がなんとも微妙なのです。

1レコード表示中です 書評