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ミステリの祭典

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プロレス探偵リキ

作家 牛次郎
出版日1989年04月
平均点4.00点
書評数1人

No.1 4点 江守森江
(2010/08/26 03:42登録)
作者は料理人を主人公にしたスポ根系漫画「包丁人味平」等の漫画原作者として一世を風靡した。
作家に転じても漫画原作同様に様々なジャンルの作品を書いた。
この作品はプロレスを題材にした連作短編なんちゃってミステリー。
プロレスを題材にしたミステリーの先駆けだが、この後は不知火京介「マッチメイク」や伯方雪日「誰もわたしを倒せない」くらいしか書かれていないのはプロレスの人気低下に連動したのだろう。
力技で犯人を自白させるこの作品をミステリーとしては褒めようがないが、誰も扱わない業界を描くスピリットは漫画原作者らしく評価したい(3点+1点)
数少ない書評で主人公のモデルは長州力だと書かれているが、作者の年齢を考えれば力道山だろ!とツッコミたくなる。
※余談
「トイレの消臭力」は長州力をアレンジして命名されたのだろうか?
便座に座る度にギャグ商品で「消臭小力」を発売したら売れるか?考えてしまう。
※追悼(8/28)
アントン・ヘーシンク氏のご冥福をお祈りします。
私の世代には、横綱・輪島&曙と並びガチな?格闘技で頂点を極めても、受けと演出の格闘技であるプロレスでは通用しない(人気が出ない)事を証明した貴重な実践者だった事の方が東京五輪の金メダルより印象深いのは皮肉ではある。

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