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ミステリの祭典

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マグレと都市伝説
間暮警部の事件簿シリーズ

作家 鯨統一郎
出版日2007年04月
平均点4.00点
書評数1人

No.1 4点
(2020/08/18 23:28登録)
タイトルからしても、メグレ警視のパロディ的なところがあるのかと思っていたのですが、全く無関係でした。部下の谷田貝美琴刑事の名前をたとえば流香にするとかいった発想もなく、結局ミステリ史上最も有名な警察官の一人の名前とタイトル・パターンを「気まぐれ」に取り入れてみたということだけなのでしょうか。
ミステリとしての事件構造だけ見れば、そんなに悪くないものが多いと思います。第5話、第7話など、そんなあほなと思える物理的トリックも副次的に使われていますが、まあいいでしょう。何と言っても、ほとんど伏線もなしにマグレと谷田貝美琴が歌う昭和歌謡曲メドレーで暗示的に真相を指摘してしまい、また最後に各作品別の公園で最終解決を示すリアリティ皆無の無理やり自覚的ワン・パターンを許容できるかどうかが問題でしょうか。しかし、原則事件とは無関係な「口裂け女」等の都市伝説は、どうでもいいですねえ。

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