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ミステリの祭典

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三つの部屋の九つの謎

作家 海渡英祐
出版日1983年01月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 kanamori
(2010/09/22 17:30登録)
3つのシリーズ探偵ものの短編9編収録されているのがタイトルの由来。1つのシリーズものでは1冊が賄えない作品数のため、このような形になったものだろう。
怪盗スーハーは、海外作品によくある軽妙な泥棒探偵もので、設定、トリックとも目新しさのない連作でした。後半はバーネット探偵社の模倣になっている。
女性カメラマンを探偵役にしたシリーズでは「引伸した真実」が、男女探偵コンビものの定型を外した結末が意表を突く。
テレビのご対面番組でタレントの思い出の人を捜すという「探し屋」探偵が、私立探偵小説を捻った設定で面白かった。アリバイ崩しや密室もののトリックを入れたハードボイルド・タッチの作風で、2編で終えるのは惜しいと思わせる内容でした。

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