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ミステリの祭典

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修道女フィデルマの洞察
修道女フィデルマ

作家 ピーター・トレメイン
出版日2010年06月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 kanamori
(2010/09/03 17:56登録)
7世紀の古代アイルランドを時代背景にした歴史ミステリ連作の第2弾。
探偵役フィデルマは修道女でありながら、今で言う弁護士、裁判官の資格もあって、おまけに王の妹という設定で、ほとんど反則に近いオールマイティさです。海外の歴史ものに共通する、文化・宗教がらみの馴染みのない固有名詞が頻繁に出て来るのが煩わしいですが、端正な本格ミステリになっています。
最終話の「晩祷の毒人参」は、探偵役の設定を逆手にとって、修道女と弁護士という二つの立場のために、彼女にとって悩ましい結末を用意していて印象に残る作品です。

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