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ミステリの祭典

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丸太町ルヴォワール

作家 円居挽
出版日2009年11月
平均点5.86点
書評数21人

No.1 7点 江守森江
(2010/07/17 01:22登録)
講談社BOX=ラノベ・レーベルと思っていると手が出しづらく、本質がボーイミーツガール・ミステリでラノベ風なのも間違いない。
しかし、何度も仕込まれた叙述、怒涛の反転攻勢で読ませるルール無用な私的裁判の展開、陰の伏線からロジカルに紡がれるフーダニットと裁判のその後は、作中で「ウチらの使う技の一つ一つはもうありふれてて、誰でも知ってるもんや。せやけど、お客さんに見たい夢を見せるのは技じゃなくて腕や。・・・・」と主役の1人に語らせた通りの面白さだった。
ラストのセリフの甘ったるさがモタレたのと、舞台になる京都と京大生(作者&主役達)がさほど好きではないので減点したが満点と遜色ない。
内容と関係ないが、鬼貫警部をフリに鮎川哲也を想起させ「達也が嗤う」で落とすミステリ・マニア的笑い&大三元が揃う麻雀的笑いがツボだったので1点加点した。

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