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ミステリの祭典

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災いの小道
ヘンリー・O

作家 キャロリン・G・ハート
出版日1999年11月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点
(2021/07/03 07:45登録)
マニアック・トリビア満載のデス・オン・デマンド・シリーズのハートが、6年遅れて1993年に開始したヘンリー・O・シリーズの第3作。こっちはずいぶん地味な本格派になっているのが意外でした。さらに意外だったのが一人称主人公で、本名ヘンリエッタ・オドワイヤー・コリンズ、つまり女性です。現代版ミス・マープルなんて宣伝文句に書かれていますが、元新聞記者で、本作の段階では大学助教授になって4年目ということですから、年齢は近くてものんびり編み物をしている村の老婦人とは全然違います。
原題 "Death in Lovers' Lane"、教え子の死体が発見されるのが「恋人たちの小道」と一般に呼ばれている道路ですが、その通称がちょっとした伏線になっていたことが最後にはわかるところなど、なるほどと思わせられます。教え子があまりに簡単に過去の迷宮入り事件の真相を突き止めていたのには、疑問も感じましたが。

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