溺愛 |
---|
作家 | シーリア・フレムリン |
---|---|
出版日 | 2006年02月 |
平均点 | 4.00点 |
書評数 | 1人 |
No.1 | 4点 | 空 | |
(2018/06/15 22:58登録) 一般的にはかなり評判のいい作品のようですが、個人的には合いませんでした。 主婦の一人称で語られるのですが、まずこの人が、娘が婚約者(まだ見たこともない男)を家に連れて来るというので、知り合いに片っ端から電話をかけて、それも娘の婚約を自慢するだけでなく、当日家に招待してパーティーを開いてしまうというのに、げんなりしてしまったのです。 それでもその婚約者の母親が登場してくると、話もおもしろくなってきて、14年前の事件が紹介されることでサスペンスらしくもなります。その事件の真相に意外性があるわけではありませんが、現在の状況を無理なく説明していて、悪くありません。 しかしラストには、あまり感心できませんでした。婚約者の扱いが中途半端ですし。その結末を作り出した張本人にも何の言及もないまま、小説は終わってしまうのです。この小説が終わったところから先の方が、怖いストーリーが作れそうな気がしてしまいました。 |