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ミステリの祭典

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バターより銃
ファン・デル・ファルク警部

作家 ニコラス・フリーリング
出版日1966年07月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 kanamori
(2012/06/12 18:34登録)
”オランダのメグレ”こと、アムステルダム警察のファン・デル・ファルク警部シリーズ。
オランダとベルギーで名前を変えて二重生活をしていた密輸業者の殺害事件を追って、警部が国境の町やブリュッセルまで足を運ぶというストーリーです。
中盤までは捜査小説のスタイルを採っていますが、物語後半の主人公は、独立心が旺盛ながら世間知らずの娘ルシエンヌで、過去の事件で彼女と顔見知りだった警部は狂言廻し的立場。結末はやるせないが、彼女を見守る警部の思いが救いになっているように思う。

余談ですが、本書ポケミスの初版には印刷手配ミスなのか表紙の作者名が「ジャック・フィニイ」になっていたのは古書市場では有名な話らしい。Wikipediaのジャック・フィニイの著作リストには、「なお、ジャック・フィニイ著『バターより銃』という本が存在するが、これはフィニイの著作ではない」と、わざわざ記されています。

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