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ミステリの祭典

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極道記者

作家 塩崎利雄
出版日1977年06月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点 江守森江
(2010/05/24 00:30登録)
最強の駅売り夕刊紙「東スポ」に同時進行競馬小説として連載された作品。
一部マニアの間には最高峰の賭博小説だとの評価もある。
単なる賭博小説ではないピカレスク・ロマンなのでギリギリだがミステリーの範疇にも含まれるだろう。
夕刊紙連載の都合で多めにあるセックス描写はご愛嬌だが、肝心な賭博の部分は主人公に投影させた作者の実体験そのもので臨場感に溢れている。
逆転を賭けてラストの大勝負に挑む皐月賞は、枠順と買い目を記しレース発走まで描くが、結果を書かずに余韻を持たせて終了する。
リアルに同時進行していたので私はレース結果を知っていたが、今でも検索すれば結果は分かるので、その辺りも楽しみの一つかもしれない。
こんな小説を読むと賭博は悪だと糾弾されても反論できない。
※要注意(ネタバレ)
皐月賞の結果
天才・福永洋一のハードバージが圧勝、後のダービー馬ラッキールーラが2着で枠連2ー2のゾロ目は7730円と当時にしては大穴だった。

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