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ミステリの祭典

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疑惑の墓標
菊地警部シリーズ

作家 藤桂子
出版日1987年12月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 kanamori
(2010/08/14 14:38登録)
「獅子座」の菊地警部シリーズの第3作で、作者の単独名義では第1作となる社会派+本格派ミステリ。
クロフツの「製材所の秘密」に倣ったという第1部「アマチュア」、第2部「プロフェッショナル」と別れたプロットでは、第1部で探偵役の一人となるマンション管理人の生き生きした造形が面白い。
第2部で菊地ら捜査陣視点に変わり、通常の捜査小説になりますが、今作も犯人像の特異な造形が読ませます。
トリック的には、2つの「赤いトランク」の欺瞞は複雑ではあるものの効果はいまいちで、後半のアリバイ・トリックも今では陳腐になってしまいました。

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