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ミステリの祭典

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火の路

作家 松本清張
出版日1975年01月
平均点4.00点
書評数2人

No.2 4点 了然和尚
(2016/01/23 12:14登録)
失敗作!(と断言)
本作はミステリーと歴史考察ものが同居しているというのが売りだと思うが、全く水と油で小説として成り立っているかすら疑問。
歴史については斉明天皇と日本へのゾロアスター教の伝搬というテーマで、松本清張のイラン紀行と大論文が展開されています。
ミステリーについては、この歴史考察につながりを持つように話を絡めようとしていますが、あざとい。(最初のシンナー少年が出た時点でなんとなく酒船石の役目も。。。。)
ま、1冊で2冊分読んだと思えば、宗教史や古代史好きにとっては読み応えがあり、読んで損なし。
ミステリーパートの方は大損。

No.1 4点 kanamori
(2010/05/14 18:33登録)
女性考古学研究者を主人公にした、奈良・飛鳥村の巨石遺跡の謎と隠退した考古学者の過去が交錯するミステリ巨編。
大学の派閥争いや遺跡盗掘など陰謀めいた話は面白いが、核となる事件そのものがあやふやなまま、ゾロアスター教と飛鳥の関連を延々と論考するプロットには正直参りました。
結局、作者はミステリではなく、考古学論文を書きたかったのでは。

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