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ミステリの祭典

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チェシャ猫は見ていた
女私立探偵シャロン・マコーン

作家 マーシャ・マラー
出版日1991年10月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点
(2016/07/01 22:24登録)
この私立探偵シャロン・マコーン・シリーズの第3作では、前作に出てきた鳥恐怖症とかチョコレート好きといった彼女の設定には、全然触れられていません。まあ、毎回鳥を登場させるわけにもいかないでしょうけど、本作ではクッキーをほおばる男に冷ややかに銃を突きつけたりして、今後これらの設定はどうなるんだろうと思わせられます。
原題は “The Cheshire Cat’s Eye”。本書で綴りを初めて知ったのですが、そうしてみると本当の発音はチェシャイアって感じなんですね。あのルイス・キャロルの猫の眼ということですが、チェシャ猫をデザインした傘つきのティファニーの灯油ランプのことで、事件の中で重要な役割を果たします。ただ、クライマックスでシャロンが犯人をおびきだすためにこのランプを使うのですが、実際にはわざわざ高価な工芸品を使う必要などないわけで、ここだけは安易な思いつきの効果狙いとしか思えませんでした。

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